花火大会ってどんな目的で開催されているの?その理由をざっくり解説
花火系散歩屋のおーわ(@mof_mof08)です。
日本国内では一年を通じて大小さまざまな花火大会が行われています。
さて、花火大会と聞いて真っ先に思い浮かぶのが「夏の風物詩」という方も多いかと思いますが、実は意外にも花火大会を開催する目的は多岐にわたります。
いったいどのような目的で開催されているのか…本記事では花火大会を開催する代表的な目的についてざっくりと紹介してまいります。
花火大会はどんな目的で開催されているの?
日本国内における花火大会の開催目的としては大きく以下の5点が挙げられます。
- 慰霊・鎮魂
- 祈願
- 奉納
- 花火競技大会
- エンターテイメント
冒頭でも触れたように、花火大会といえば「夏の風物詩」というイメージが強い傾向にありますが、実はその開催目的は多岐にわたるのです。
慰霊・鎮魂
花火大会を開催する代表的な目的として慰霊・鎮魂が挙げられます。
慰霊・鎮魂の花火の歴史は古く、1733年5月28日(旧暦)に開催された両国の川開き(現在の隅田川花火大会に相当)において、送り火の一環として打ち上げられたのが始まりとなっています。
現在においても長岡まつり大花火大会や熊野大花火大会では慰霊・鎮魂を目的とした花火の打ち上げが行われています。
その他、東日本大震災から10年が経過した2021年3月11日には東北地方の各地で慰霊・鎮魂を目的とした花火が打ち上げられました。
花火と聞くと華やかなイメージがあるがゆえに「不謹慎だ」「違和感がある」といった意見がときどき聞かれますが、実は江戸時代から続く歴史ある行事の一つなのです。
7〜8月にかけて全国各地で花火大会が多く行われますが、これはお盆の時期に行われる送り火および迎え火を目的にしているためと思われます。
>> 花火大会はなぜ夏に多いの?その歴史や理由をざっくり紐解く
また、メッセージ花火に慰霊・鎮魂にまつわるメッセージが多いのも、こうした背景が大きく関係しています。
祈願
先の慰霊・鎮魂と同じく代表的なのが祈願を目的とした花火大会です。
日本国内における花火大会は1733年5月28日(旧暦)の両国の川開き(現在の隅田川花火大会に相当)が起源となっていますが、実は悪疫退散を祈願してのものでした。
>> 花火と疫病の深い関係~なぜコロナ禍で花火が打ち上がるのか~
現代において祈願花火を打ち上げる理由は多岐にわたりますが、代表的なものとして以下のようなものが挙げられます。
- 悪疫退散
- 平和
- 無病息災
- 五穀豊穣
- 応援
- 成就
- 地域活性化
悪鬼滅殺(とある超大人気アニメ見過ぎですごめんなさいw)的な意味合いだけでなく、願掛けの意味合いとしての花火も多くあります。
奉納
花火大会の中には奉納を目的に開催されるものもあります。
奉納とは神仏に喜んで納めてもらうために物品を供えたり、その前で芸能・競技などを行ったりすることをいいます。
祭事における奉納物は絵馬や神楽など多岐にわたりますが、浅原神社秋季例大祭奉納大煙火(片貝まつり)、教祖祭PL花火芸術など花火を用いるケースもあります。
花火競技大会
花火の美しさなどを競い合う目的で開催される花火競技大会というものもあります。
一般的な花火大会と異なり、花火競技大会ではあらかじめ設定されたテーマに沿って打ち上げが行われ、審査員(一部の大会では観覧客も)によって評価が行われます。
花火競技大会は大きく二つのタイプに分類されます。
- 花火競技をメインに据えたもの
- 花火大会のプログラムの一環で行われるもの
花火競技大会は全国各地で実施されていますが、特に全国花火競技大会(大曲の花火)と土浦全国花火競技大会については花火界の最高名誉こと内閣総理大臣賞が授与される数少ない競技大会となっています。
>> 花火大会と花火競技大会って何が違うの?初心者向けにざっくり解説
エンターテイメント
ここ最近のトレンドとして挙げられるのが、エンターテイメントの位置付けで行われる花火大会でしょうか。
従来の花火大会では単純に打ち上げるというものが主流でしたが、時代を経て花火打ち上げの技術が大きく向上しました。
特にコンピューターや空中撮影技術が発達した現在では、これらを駆使した高度な演出で魅せる花火大会が実施されるようになりました。
今後はこうしたエンタメ性を前面に押し出した花火大会がさらに増えていくと思われます。
まとめ
日本各地で実施される花火大会にはさまざまな開催目的があり、ざっくりまとめると以下の5つに分類されます。
- 慰霊・鎮魂
- 祈願
- 奉納
- 花火競技大会
- エンターテイメント
花火大会=夏の風物詩というイメージが非常に強いですが、実は色々な目的をもって実施されているんだなと頭の片隅に置いといていただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m